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2015-12-29

リクエストSS「電車がレールを鳴らす度ウチは旅に出たくなる」

体操服……かな? こらえてつかあさい。



電車がレールを鳴らす度、ウチは旅に出たくなる



 懐かしい夏の話になるんじゃが……。語ってもよかろうか。

今でも辟易するんじゃ、時代錯誤もええとこ、今の高校生はジャージじゃろ? ブルマってどういう事じゃ。

男子の目が気になる、こう見えても成長期じゃけ、太ももをねめるように見る男子が後を立たん。



 ま、ウチが太ももが発達していてDカップっていうのもあるんじゃろ、あまり男子を意識してないけぇ、髪の毛はばっさり切ってショートボブ。あ、告白されたこともあるんよ、でもなんだかしっくり来んで振ってしもうた。

ウチの名前、そういえばまだ言ってなかったの。

茂樹 かなえ(しげき かなえ)言うんよ。ま、我侭じゃけウチと付き合うのは考えたほうがええよ。



 これは高校一年の頃じゃ。ウチは農業学校へかよっちょって、駅で通ってたんじゃが、踏切を通ってまわりこまんと駅が無い。そこでウチは渡る途中、いつもレールの向こうを見ちょった。あのレールの先には何があるんじゃろう、群青色に染まった夕日の中、ウチは遠くを見ちょった。やがてレールに備え付けてある踏切の音がカンカンと鳴り始め、急いでその場を後にしちょった。今でもその群青色が頭から焼きついて離れん。幸せとか不幸せの混じった気持ちというんじゃろうか?



「ようっ!」

そんな時に、ウチが感傷にひたっているその場所でいつも女子ボクシング部の部長の田中レナが声をかけてきた。

 「かなえちゃん、腕っ節良さそうだし女子ボクシング部に入らん? ダイエットにもなるけぇ、ええよ。

1年生、2年生と誘われ続けた。ええ人じゃった。敬意をはらって先輩と読んだのはレナ先輩だけじゃったかの。

そして18歳を超えた高校3年生、ついにウチは女子ボクシング部に入部した。

何じゃろう、今の自分を超えたらあの群生色の向こうに何があるかが解る気がしての。

 ボクシング部の同級生に「あんた、飲み込みが早いねぇ」

周りにそう言われちょった。誘ってくれた先輩は卒業してとくにやめちょったがの。

そんな時、その忌々しい進入部員が来たんじゃ。

ウチと同じ18歳。口癖は「ウチは無敵」じゃった。次々と部員を病院送りにしての。それを駆逐するのも私の責任と解っていた、っちゅうか皆の目線を見たら解るがの。



 そこで話は大きくなった。高校3年生の大運動会、ウチとそいつが女子ボクシングの出し物で対決するようになったんじゃ。



 そうそう、そいつは脇村っていっちょったな。すまんの、ウチは後から補足せなけりゃ上手く話せんのんよ。脇村……なんじゃったかの。まあ脇村でええか。



 大運動会のトラックの真ん中にリングが設立されるのを見ながらウチはボーッとしておった。本当にこの上で女子二人が殴りあうんか? ってな。

脇村もショートボブ。うちと同じ髪型じゃった。胸はウチのほうが有ったけどな。



 緊張しとったんじゃろう、ウチはマウスピースを咥えたり外したりしとった。

あの明日のジョー言うんか? あんな感じで血反吐とマウスピースをぶちまけるのだけはいやじゃった。じゃけえ始めて神社にお参りにいったもんな、圧勝で終わるようにと。



 皆は「おとろし」という妖怪はしっちょるか? 普段神社に参らんで都合の良いときだけ拝みにくると祟りに来る言う妖怪じゃ、あれが頭から離れんでの、そりゃあ土臭い田舎の神社じゃ、そんなもんがおるわけがないと自分に言い聞かせて帰ったんじゃ。



 その晩、おとろしを夢で見た。ウチは必死に許しを乞うたわけじゃない、ウチの見ている線路の先を教えて欲しいと乞うたんじゃ。答えは……返ってこんかった。



 さて、試合当日じゃ。体力を遣わせまいとウチと脇村は待機させられちょった。

あれほど心臓がバクバク言った時も、もうなかろう。



 人生に意味は確実にあるっちゅう。ウチは脇村を倒すことによって何か得られるような気がしてならんかった。使い古したマウスピースを口に咥え、ゴングを待った。



カーン

ゴングが鳴ってウチは構えた。

脇村はもう目前にいた。

ウチはすぐに構えたが、右フックを打ち込まれてしもうた。

緊張で唾まみれのマウスピースがびちゃぅとウチの足元を跳ねた。

「かなえーっ!」

セコンドから声がしたような気がする。

ウチは頭の中に、あしたのジョーと、おとろしの姿が浮かんだ。

びちゃっ!

思ったより音が響いてウチは恥ずかしかった。

口腔の形を晒すどころか、唾まみれはさすがに引かれるじゃろ。

じゃが私はダウンしないように踏ん張り、下からアッパーを突き上げた。

いとも簡単にそのアッパーは避けられた。

ウチの中で何かがぷっつり切れた。

「ウチは最強!

脇村の声が聞こえた瞬間、自分の何がふっきれたのかわからん。

右フックが脇村の顔面に直撃しちょった。

確かな手ごたえを感じて、さらにウチはグローブをひねった。

「ぶべぇっ!」

脇村は倒れんかったが、純白のマウスピースに唾をまとったモノを吐き出した。

それはボタンビチャンと音をたててリングの中から退場しておった。

「自分の唾臭いマウスピースでも嗅いでオナニーでもしてなっ!」

いまだに解らん、何故ウチがそんな言葉を吐いたのかは。

きっと自分へあてた言葉も混じってるんじゃろうの。

ウチ、自分の咥えた後のマウスピースで……自慰行為をしておった……。

ああ、ウチのマウスピースの臭い、ツーンとした刺激臭。

そして、自分の性器をいじっておった。



 そして、脇村にその言葉を放った瞬間にウチは濡れ取った。

ブルマに染み出すことは無かったけど、パンツ越しに嗅ぐとものすごい匂いがしたと思うの。



 兄さん、他の話のほうが良かったかの? いや、このまま続けてくれって? ええよ。

とにかくマウスピース吐き出し合戦じゃった。そしてその吐き出すマウスピースはどんどん粘着力のある唾にまみれ赤く染まって行った。

ギャラリーは気楽なもんじゃ、ワーワー騒いでたらええけぇの。



 ただ、ウチがたまらずクリンチしたときの脇村の汗の臭いは忘れられん。フェロモンというとおかしいが、興奮する臭いじゃった。



 悪いの、山口弁で。ウチは山口から出たことが一度しかないけぇ。

そうそう、試合の話じゃの、あの試合ではボディが強烈じゃった。

吐く気のないマウスピースが胃液とともに盛り上がって足元にベシャッ。

もう何も出んくらい吐いた。

脇村もさすがにウチの返り討ちボディで何度もゲーゲー吐き酔った。鮮血にまみれたマウスピースも一緒にな。



 結果、試合はドロー。血みどろのマウスピースだけがリング上に残された。

頼むけぇやめてくれ言ったんじゃけど、マウスピースはしっかりと写真部に証拠写真として撮影された。後で見たがひどいもんじゃった。形は歪に曲がっておっての、フラッシュに反射して唾が光っていた。



 それからウチはバイトを始めてお金に余裕が出た。

一度きりの遠出の度をしてみたかったんじゃ。

あの群青色の向こうには何があるのか……。

結果、ウチの気持ちは叩きのめされた。

ウチと全く変わらん景色が続くだけじゃった。



 旦那さん、今クスリと笑ったじゃろ。

まあ完全版も聴きたいじゃろ、入りんさい。

師走言うんかの、まあ忙しいのも解るけどゆっくりして行きんさい。

今は一人暮らしになってから、夕日の向こうに何があるか気になるんよ。

お金で切符を買うだけではいけん、あの夕日の向こうな。


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